6月から月に二度うちに来られるようになった生徒さんと、今日はゆっくりおはなしをした。
マントラのはなし。
日野原重明先生のはなし。
それから自然の力のはなし。
マントラ。
あの歌みたいなのはなんですか?と尋ねられたので、どんなものなのかと、唱えてどうなのかという話を少しした。
なんかわからないけど心地がいいのと、あと声というより楽器みたいだと仰って、あぁと思った。
その人がどんなふうに感じたのかを一番大切にしたい。
日野原重明さんは、先月105歳で亡くなられた有名なお医者さん。
私はあまりこの人のことをよく知らなかったのだけど、生徒さんは日野原さんのことがとても好きで、彼のコラムで読んだ話をいくつか聞かせてくれて、とても胸に響いた。
それで今、この本を読んでみている。
音楽療法も取り入れられていたそう。
それについての著書もあったから、また読みたい。
それと自然の力のはなしは、生徒さんの心が弱っていたときのこと。
過呼吸なんかもあって、とても辛かった時期に、自分のことを山にたびたび引っ張っていった知り合いがいたって。
山で何をしていたかっていうと、花を探して摘んだり、キノコを採ったり、木に抱きついたり、葉っぱの上で寝っ転がったり、持って行ったおにぎりを食べたり、そんなこと。
はじめは山に行くにも車に酔ったり過呼吸になったり大変で、勘弁してほしいと思っていたけれど、重ねるうちに平気になって、すごく癒されていることに気づいて、山で過ごす時間が大好きになって、お花の手帳もつけ始めたのだそう。
それから17年間ずっと、お花が咲く季節になると必ず山に摘みに行くのだとおっしゃっていた。
私もヨガの勉強で山梨にいるとき同じようなことをしています、と言ったら、
「山梨にも何度か花を摘みに行ったことありますよ、いいところですね」
とおっしゃって驚いた。
お花のために何時間でも車を走らせてしまうくらい元気になった。
自然も、外に引っ張り出し続けた知人も、すごい。
四季があることはとても有り難いことだという話もした。
感じる、考える、工夫をする。
そういうことってこの四季によっても育まれているような気がする。
何度も振り返ってしまうくらい、心が広がるいい時間だった。
体験、感覚を共有し合うってなんて素敵なことだろうと思う。
それが嬉しいことでも、悲しいことでも。